ニキビ根本治療奮闘記

20年以上ニキビと格闘し続けて見つけた治療法や気づいたことを書きます。高額な治療法に手を出す前に読んでみてください。なお、当ブログをご覧になった事により発生した損害等に関して、管理人は一切責任を負いませんのでご注意ください。

ニキビ根本治療に漢方:改善編

漢方のお医者さんの門を叩いてから約半年間で、私のニキビは緩やかに、かつ、確実に改善しました。まだ、完治はしておらず、お医者さんに一ヶ月に一回通っていますが、改善を認めた先生は、漢方の量をサクッと減らしました。ちょっと呆気ないというか、少ない量の漢方で私のニキビは抑えられるのか不安もあるのですが、今のところ、悪化はしていません。ここが、漢方が抗生物質を凌駕するところです。初期の段階でも、一回くらい飲まなくても、悪化したりはしなかったのです。

ニキビの原因は、突き詰めれば、生活習慣と食事の問題のようでした。これは最もよく言われている原因だったので拍子抜けでしたが(皮膚科の先生の言ったこと、処方も間違いではなかったのです)、お医者さんの生活指導と漢方薬無しではここまでたどり着けなかったと思います。(胃腸が弱いというのもあるようです。また、お医者さんは度々「腎がちょっと弱いね」と言っていました。)

・お菓子を食べない(人と外食の時はok)

・11時に寝る(場合により夜のお風呂をやめて朝シャワーにしたりして寝てしまう)

を徹底し、途中から、頭痛対策を兼ねて、

・朝食を何かしら食べる(昼食時に血糖値を急にあげないために)

・野菜やタンパク質をなるべく多く採る(手軽にとれる炭水化物が多くなりがちなので。また、パン等には砂糖が入っていることが多いので)

を導入したら、ちょうど半年ぐらいで、生理前にフェイスラインにできるこもったニキビ以外は、できても悪化しないものだけになり、毎日が過ごしやすくなりました。何より、常に新しい火種を抱えるストレスから解放されて、明るい気持ちになれます。

次の投稿では、処方された漢方のリストを公開します。

続く

ニキビ根本治療に漢方:お菓子断ち編

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初診時より、お菓子を食べないよう指導がありました。白砂糖の害について、説明がありました。頰のニキビ、頭痛、そしてPMSの原因は、白砂糖だそうです。

しかしながら、初期の私の取り組みは、やや緩いものでした。

三回めの診療の際、お医者さんから、お菓子を食べていませんか、と聞かれました。その時に外では食べないようにしています、と答えました。

お医者さんはこれを聞いて、家やオフィスで食べるのを止めるべきです、と言いました。

私は、その時に初めて、お菓子断ち指導の意味を理解しました。なるほど、お菓子を習慣にしてはいけないんだ。この習慣を断ち切るためにやるべきことが、家と職場でお菓子を食べないことなんだ、と。よし、やってみようじゃないか、と。私はむしろ、家とオフィスでお菓子を日常的に食べていたのでした。

しかしながら私のお菓子依存はかなり根深いようで、誇張無しでほぼ毎日お菓子を食べたくなるのです。その誘惑、欲望に抗う毎日が、未だに続いています。今までは、その欲望を見つめ、やり過ごすことなく、簡単にお菓子に手を伸ばしていたんですね。一時期、無性にポテチが食べたくなることが頻繁にありました。糖分を求めていたのでしょうか。じゃがいもを買って、家で油多めで炒めたりしました。

蜂蜜は良いんでしょうか?とお医者さんに聞いたことがあります。答えは、まあ、砂糖よりかはマシですね、でした。

お菓子の代わりに果物は頻繁に食べています。また、砂糖が添加されていないドライフルーツも食べます。棗なんて、お菓子より甘いくらいです。たまにしょっぱいお菓子も食べます。ポテトチップスなどに手を出すことがあります。また、パンも食べるので、ある程度は砂糖をとっていると思いますが、今のところ、これで良いようです。

四ヶ月くらいで、頰にできていたニキビは全滅しました。

白砂糖の害は、PMSに関係すると有名なので、私の場合は「瘀血」を治しているのだと考えています。実際に、ずっと継続して桂枝茯苓丸加薏苡仁を処方されています。血がサラサラになれば、未だ悩まされている生理前のニキビも改善されるのでしょう。

桂枝茯苓丸加薏苡仁は、ニキビ痕にも効果があるようで、先生は「傷やシミが治るから」と言って出してくれます。ニキビ痕を隠すのは慣れているし、痕を治すのは次のステップだと思っているので、ニキビが治ったらひとまず万々歳なのですが、こうやって気遣ってもらえるのも嬉しいものでした。

続く

 

 

 

ニキビ根本治療に漢方:服用開始編

漢方薬に即効性があることは、芍薬甘草湯で既に分かっていました。また「効いているか」についても、二、三日で何となく分かるものです。

簡単に言うと、

防風通聖散」が非常に効いたようです。

私はその時は、まだ抗生物質を飲んでいたのですが、漢方薬の服用開始から数日で、抗生物質を止める決心がつきました。何だか、効いているから、漢方薬だけで様子をみようと思いました。

以前の投稿にも書きましたが、抗生物質には、ビオフェルミンが付いてきます。いつも一緒に飲むのです。これは、抗生物質が破壊した腸内環境を整えるためのもので、この長期服用により、私の腸内環境はぐちゃぐちゃになっていると危惧していましたし、実際、常に下痢と便秘を繰り返すような状況でした。

抗生物質を止めてから数日、便秘になりました。おそらく4日間以上続きました。防風通聖散はむしろ、便秘のための薬で、お腹がゆるくなるはずなのにおかしいな、と思いましたが、

これは、めちゃくちゃになった腸内環境が自力で元に戻ろうとしているのかもしれない、と考え、便意が起こるのをのんびり待っていました。その通り、5日目くらいで、便意が戻り、しっかりとした便が出ました。その後は、毎日最低一回は便通があります。

ニキビも明らかに改善してゆきました。長い間ニキビを観察してきたので、炎症が抑えられていると分かるものです。例えるならば、新しい抗生物質を飲み始めた時の治り具合にかなり接近していました。これはすごい、と思いました。

ニキビ根本治療に漢方:初診編

初診までのプロセスやお医者さん自身、医院の建物もスタッフの方も普通の医院とは違って全て独特で、病院や診療所の雰囲気が嫌いな私にとっては通いやすいものでした。そのことについては、いつか書ければとは思いますが、ここでは省きます。

ニキビで悩んでいる方たちは、きっと、どの漢方薬が効いたのか、どういった過程で治っていったのかを知りたいと思うので、今はそのことに焦点を置ければと思います。また、おそらくこのブログを読んで検索すればあっという間にヒットするので、気になった方は調べてみてください。HPからもある程度医院やお医者さんの雰囲気を想像できますし、プロセスや他の医院との違いについては記載があります。

初診自体は、他の漢方のお医者さんと同じ、ですが、漢方の基本である気・血・水についての説明と、HPで読んだとおり、生活習慣に関する指導がありました。

・お菓子を控えること

・11時入眠

頰のニキビは砂糖の影響、顎のニキビは睡眠がよくないので、上の二つを守ってみてください、とのこと。この時は、正直、睡眠や食事ぐらいでは治らない、と考えていました。でもその後、生活習慣と食事の大切さが分かるようになるのです。

そして、以下の漢方薬が処方されました。全てツムラの顆粒状の漢方薬です。

防風通聖散 一日2袋 

六君子湯 一日1袋

・桂枝茯苓丸加薏苡仁 一日1袋

・当帰芍薬散 一日1袋

便秘と瘀血を直し、同時に胃を強くしよう、という処方のようです。

芍薬甘草湯が効いたのですが、という私のコメントについては、「芍薬甘草湯は強力に「血」を補うので、それがよかったのかもね。血が足りてなかったのかな」との返答。当帰芍薬散の処方は、それに近い効果のある漢方薬を、という意図だったのかもしれません。

「あと、腎もちょっと弱いかな。」

慢性的な偏頭痛の相談には、「砂糖の影響かな。」

スーパーのビニール袋一杯の漢方薬を持ち帰り、早速翌朝から、それぞれの漢方薬を指導された時間に飲み始めました。

続く

 

ニキビ根本治療に漢方:調査編

今度こそ、根治してくれるお医者さんに出会いたい。そう思いながら、ネットリサーチを続けていました。多くの漢方薬局やいくつかの皮膚科が漢方でのニキビ治療をうたっていました。自宅の近くにも漢方薬局はあり、検討したのですが、

通ってみよう、訪ねてみよう、と思えませんでした。ここではまた治らないだろうな、と。

ちなみに、漢方薬局で漢方を買うと保険非適用になるので非常に高いので、いくら手近でも、気軽に行く気にはなりません。土瓶で煎じたこともありますが、それよりも、薬の種類と、どのようにして治るのかについての指南を求めていました。

そして、保険が適用される皮膚科の多くが、血液検査等をニキビ治療に導入しており、これに無意味を感じる私は(これについては後で書きます)、どうしても門を叩く気にはなれませんでした。

そうやって調査するうちに、一つのホームページがよくヒットするようになりました。漢方保険医療適用の医院とのこと。ニキビについては記載がなかったのですが、「漢方」と漢方薬について検索するうちにヒットしたのだと思います。SEO対策をかなりやられているのでしょうか、上位ヒット多く、いまだに探すのが簡単です。

ここのお医者さんは、ちょっと変わった経歴の持ち主で(海外経験あり、ミュージシャンでもある)私にとっては、ちょっと身近に感じられる存在でした。それだけでなく(むしろこっちが本題)総合診療のご経験者で、かつ、西洋医学の限界を知っているようでした。

HPによれば、以下のような方のための病院だとのこと。いくつかピックアップします。

・西洋医学だけの医療に疑問や不安を感じている方

・西洋医学の検査や治療を受けているが、原因がはっきりせず「気のせいですね」や「歳のせいですね」と言われている方

そして、

・同じ薬を飲み続けているが、薬をやめられる目処が全くたっていない方

これは、私だ、と思いました。

また、

不要な検査はしません

その代わり、東洋医学のもともとの診療方法、問診・舌診・脈診で「一人一人時間をかけてゆっくり診察できる医療を実現させたい」とのことでした。

さらには、ここの医院では、中医学を行なっているため、和漢よりは漢方薬の量が多くなるとのこと、これも期待できるものでした。日本の漢方の量の少なさに中国の漢方のお医者さんは驚く、とどこかで読んだ記憶があります。また、効かない場合は量を増やすと聞くことがある、とどこかのお医者さんがネットのインタビューかコラムで語っていました。

その時、初診は一ヶ月待ち。HPのガイダンスを読み、予約を入れました。

続く

 

ニキビ根本治療に漢方:実験編

風邪の引き始めに漢方で助けられて以来、私はニキビ根治のために漢方の力を借りたいと思うようになりました。とは言え、評判の漢方診療所に通った経験はあり、その時にはニキビは治らなかったので、簡単に飛びつけるものではありませんでした。

著名なニキビ専門のお医者さんにかかったこともありました。一年以上通ったと思いますが、治らなかったのです。確かに良くなったのですが、根治への道が見えず、また、いつも混んでいて1時間以上診察のために待つのに、実際の診察は顔をちらっと見てカルテの顔の絵に状態を書き込んですぐに終わり。治療について質問できる雰囲気ではありませんでした。また、オリジナルの基礎化粧品や並行して経営しているエステを勧められ、何度か試してもみましたが、大した効果は得られず、診療所にもだんだんと足が遠のき、最終的には通うのを辞めてしまいました。ブログを見る限りでは、治療法も化粧品開発にもとても研究熱心で、日本のニキビ治療の第一人者という印象があったので、とても残念でした。

そんなことがあったので、ニキビ治療に関して、お医者さん全体への不信がありました。結局誰も直せなかったから、そんな諦念があったのです。

すぐに漢方薬局・診療所を訪ねる代わりに、私は、インターネットリサーチを始めました。どんな漢方薬がニキビ治療に効果があるのか、ついでに、どこかに治してくれそうな漢方のお医者さんはあるか、、、。

そしていくつかあがってきた漢方薬をドラッグストア(処方箋なし)で買って、飲んでみることにしました。

最初に飲んでみたのは「芍薬甘草湯」でした。ニキビ治療のための漢方ではないのですが、ホルモンバランスが関与するニキビに効くという情報があったので選びました。これが驚きで、明らかな効果がみられました。抗生物質で抑えきれないニキビがある程度落ち着いたのです。

しかしながら、芍薬甘草湯は甘草が多量に含まれる等の理由から「頓服」用(一時的な服用にとどめる必要があるもの)として指定されており、効果はあるけれども長く続けて飲むものではないと知りました。薬局で箱を購入しようとした時、おじいちゃんのキャッシャーさんに訝しげに聞かれました。「何のために買うの?」どうせニキビ治療と言っても信じてもらえないので、とっさにこの漢方の用途として有名な「こむら返り用です。登山に持っていくので、、、。」と答えたら売ってもらえました。

その他にも「十味排毒湯」や婦人科の問題の場合を考えて「五苓散」+「小柴胡湯」で柴苓湯を作ってみたり、「桂枝茯苓丸」や「薏苡仁」を飲んだり(これは気休めですが)しましたが、芍薬甘草湯ほどの効果はみられず、

自己流もそろそろ終わりかな、、、、と思うようになりました。

余談ですが、そんな調査、実験を重ねている間にも、抗生物質をもらいに皮膚科には通っていました。しかしながら、好転どころか後退している肌の状態を見て、先生は遠慮がちに、

「ちゃんと寝ていますか?」と聞きました。この時、私は、ふと、長いこと胸にしまっていた本音を言ってしまえ、という気になり、

「もうずっとこうなんです。生活改善では治らないんです。」と答えました。治療のために通っているのに、治らないって分かっている。抗生物質だけもらえればいい、というのはお医者さんに対して失礼なことなので、言いにくいことだったのですが、先生は同情してくださったようで、

「漢方は少し効きます」という私の言葉に、「漢方薬を出しましょうか」と答えてくださいました。「たまに漢方も出すことがあります」と、分厚い漢方辞典のようなものを出していくつかの項目を読み、桂枝茯苓丸と十味排毒湯が処方されました。流石に芍薬甘草湯はニキビの適用ではなく、処方ができないようでした。

今振り返ると、この処方は決して的外れではなかったのですが、しばらく服用しても、改善は見られませんでした。

相変わらず、芍薬甘草湯は手放せない、でも、危険。あらためて、自己流もこれまでかなあ、と思いました。

続く

 

 

ニキビ根本治療に漢方:可能性編

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20年来の経験から抗生物質がいずれ効かなくなるのは分かっていたので、皮膚科に通っていても希望が持てませんでした。先生は真摯に対応してくださいましたが、重症のニキビを治すのはご専門でないと見受けられました。

そんな中、仕事があまりにも忙しくなり、その影響からか顔の下側にニキビが噴出し、抗生物質ルリッドではニキビが抑えられなくなり、精神的にも非常に追い詰められていました。免疫系がおかしくなっているような体調で、目は充血するは、絶対に抜けられない日の前日に熱っぽさを感じるなど、身体が悲鳴をあげている、といった印象でした。

風邪を引きそうだけど翌日は絶対に倒れられない日、どうしよう。熱が出てからでは遅いけど、予感だけでお医者さんに行っても何も出してもらえないし(対処療法なので、症状がなければ何もできず)、、、、ならば、漢方だ。

そう思って、新宿駅の近くの漢方薬局で症状を伝え、漢方薬を処方してもらいました。一日700円で一週間分なので、トータルで5000円くらいしましたが、仕方ない。この忙しさを乗り切らなければいけないのだ、と考え即決しました。

そして、翌日、熱は出なかったのです。すっきりと起きることができました。

これを機に、私は漢方薬にニキビ根治の可能性があるのではないかと思うようになったのです。

続く